時々、経理業務に精通された社長とお会いすることがある。
中には詳しいが故に、自社の経理担当者に細かな経理や仕訳の指摘をされ、
日々そのチェックに時間を過ごしてある社長もおられます。
先日もお知り合いの経営者に感化され、簿記や経理の勉強を熱心にされてある
社長がおられました。
社長が数字に強いことは、明らかな経営上の強みであります。
しかし、1日24時間という限られた時間の中で、他に優先すべき事項が
無ければ別ですが、経理業務に対し、社長自身が不用意に時間を浪費することは、
決して得作とは言えません。
これは以前、私が参加した勉強会で、ある講師の先生がされてあった話です。
経営は「車の運転」の様なもので、経営者の仕事は運転手である。
運転手は、スピードメーター・タコメーター・ガソリン計などなどあらゆる数値を勘案し、
随時適切な判断を行い、車を運転している。
経営上の会計帳票の数値は、運転中におけるこれら計器の数値の様なものである。
運転手は、スピードメーターの数値が何を意味するのかを把握しておけば良いのであり、
スピードメーターを作ったり、細かな作動検証を行う必要は無い。
運転手が、運転席で常にドライバーやスパナなどの工具を持っていれば、
当然運転に集中できる訳がない。
長くなりましたが日常的な経理業務は、経理担当者や税理士に任せて置くことが賢明であると考えます。